THREE
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「もう4時だぁ…」
そう独り言を呟いたのは由美。
栗色にした髪はふわふわと揺れ、唇にはピンク色のリップ。
目鼻立ちのよい可愛らしい女子高生だ。
由美は委員会のプリントを提出したあと、自身の教室へ向かう。
「早く帰ろーっと♪」
そして教室につき、ドアを開ける。
がらっ、そんな乾いた音がしたドアの先に
「総、司」
「やぁ、由美ちゃん」
茶色のセーターを身にまとった長身の男、沖田総司がいた。
「どうしたの…??」
由美は気まずそうに目を逸らした。
「答え、決まった??」
「…。」
答えというフレーズに由美はぴくりと肩を跳ねさせた後黙り込んでしまった。
「その様子だとまだ、だね」
「…ちょっと待ってよ…」
由美は無理矢理に沖田をのけ教室に入ると新たに見えた人影。
「は、はじめ君まで…」
目の前にいるのは斎藤一。
こちらは沖田に比べきっちりと制服を着ている。
「由美。」
由美はキョロキョロと目を泳がせ、額にはじんわりと汗がにじむ。
「な、なに。二人して私を責めにきたの…??」
すると沖田が後ろから由美に近づいてきた。