姫始め

(1/3ページ)


『ねーソーマ』

「何だよ」

『“ひめはじめ”ってどういう意味』

「…っあつ」

驚いて思わず持っていたコーヒー缶を膝に落してしまう。

『あーーソーマのバカ。何やってんの』

「つーか馬鹿はどっちだよ」

『で?ひめはじめって何』

そんなに気になるのかよ…つーか誰が教えたんだそんな言葉…

「…そんなに気になるのか」

『うん』

目がキラキラしてやがるな……困ったお姫様だぜ。

「知っても後で後悔しねぇか」

『うん。しないよ』

「そうだな…明日はちょうど大晦日だし、明日の“夜”に教えてやるよ」

オマエのそのカラダにたっぷり……な。

『大晦日と関係あるの』

「とゆーより新年に関係があるんだ」

『へー、だから夜なんだー』

「明日オマエん家に迎えに行くからな。今日は遅いからもう帰れ。送ってく」

『わーい。明日が楽しみー』

何も知らずにニコニコと笑いながら喜ぶ理奈。

俺も明日が楽しみだぜ……理奈。



ピンポーン

理奈の家のインターホンを押すと、「はーい」と声が聞こえゆっくりとドアが開いた。

「あらソーマくん、こんばんは」

「こんばんは」

「ちょっと待っててね、今理奈、呼んでくるから」

そう言うとパタパタとスリッパを鳴らしながら2階へと上がっていく理奈のお母さん。

理奈の家は何度か来たことあるが、いつ見ても綺麗に整頓されている。

『ソーマ。ごめんね遅くなって』

「別に待ってねーよ。ほら行くぞ」

『うん。じゃあお母さん。行ってきまーす』

「はいはい。迷惑かけないようにするのよー」

『だぁーいじょーぶっ』

ソーマの家へと向かう2人。


前のページ次のページ

戻る





615 611

- noa -